2020年6月27日土曜日

望湖山 玉林寺|夏祭りの準備に通りかかったお寺

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 根津の善光寺坂の中腹にあるお寺です。石柱の山門を通ると、この辺りのお寺としては少し長めの緑豊かな石畳の参道があります。私が訪れた時は、たまたま夏祭り前でしたので、提灯が灯る賑やかしい雰囲氣でありました。
 江戸切絵図にも玉林寺は記載があり、同じように長い参道が描かれています。切絵図を見ますと、北側は三浦坂に接していたようで、善光寺坂界隈のお寺の中では、かなりの寺領を持っていたようです。



 善光寺坂から見ると、境内には鬱蒼と木々が生い茂っているのが分かります。


 山門手前には「秦檍丸先生墓」という石柱が立っています。調べて見ますと、秦檍丸とは江戸時代に幕府の命を受けて蝦夷地の調査等を行った人で、間宮林蔵の師だったようです。


 木々の生茂る参道を歩きます。提灯が灯る夏祭りの雰囲気というのは、東京という都会であっても、同じですね。優しく、日本人の心を包み込みます。夏祭りが始まると、また、大勢の人が集まり、夜店が出て格別でしょうね。


 緑豊かな境内には、なんと、千代の富士の銅像がありました。墓地には、千代の富士のお墓もあるようです。



 長い参道を通って善光寺坂から少し奥にある本堂は、緑に囲まれて静かな境内にあります。
 境内もそうですが、本堂の裏も木々が生い茂っており、その中にはシイの巨木があります。東京都教育委員会の説明がありますので、読んで見ましょう。
「東京都指定天然記念物
   玉林寺のシイ
   望湖山玉林寺は天正19年(1591)現在地に創建された曹洞宗の寺院である。本堂裏側にそびえるシイの種類はスダジイであり、幹囲り5.63m、樹高9.5m、枝張りは東に3.5m、西に2m、南に7.5m、北に4メートルを計る。玉林寺創建以前から存在していたと言われ市街化した地域に遺存する巨樹として貴重である。
 平成3年から5年にかけて大規模な外科手術を行った結果、樹勢は回復しつつある。スダジイは、一般にシイノキと呼ばれるブナ科の常緑高木で、福島県・新潟県以南の本州、四国、九州、沖縄に分布する。
 雌雄同株で6月頃上部に雄花の穂を、下部に雌花の穂を出す。果実は、1.5cm程の大きさで2年目に熟し食用となる。材は家具・建築・パルプ用材として広く使われている・」
 と記されています。すごいですね、このシイは、江戸時代から400年以上もこの地で生き続けているのです!



玉林寺の地図、アクセス


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