2020年6月28日日曜日

大法山 一乗寺|江戸時代の本堂そのまま

ホーム寺院>大法山 一乗寺


 谷中の善光寺坂上にあるお寺です。立派な木造瓦屋根の薬医門です。江戸切絵図にも同じ場所に記載があります。


 境内には、江戸時代の儒学者、太田錦城、太田晴軒、太田晴斎の墓、また、幕末から明治の鍼灸師、大久保適齋の墓などがあります。
 太田錦城の墓に関して、東京都教育委員会の説明がありますので読んでみましょう。
「東京都指定旧跡
 太田錦城墓
 太田錦城(1765〜1825)は江戸時代中期の儒学者で、名は元貞、字は公幹、才佐と称し、錦城は号である。加賀国大聖寺に生まれ、当時の大儒であった皆川淇園、山本北山に折衷派を学んだが満足せず、漢代以降の中国の諸説を直接研究し、一家の学を建てた。
 晩年にいたり、一時京畿に遊び、三河国吉田藩に仕えたが、加賀国金沢藩から賓師として招かれ、三百石を給せられた。
 文政8年4月23日、61歳で没した。著書には『九経談』『春草堂詩集』『鳳鳴集』など非常に多くの著述があり、長男は加賀候に仕え、三男は吉田候に儒学をもって仕えた。」
 と記されています。


 境内は石畳が敷かれ、その先に木造の立派な本堂があります。本堂裏は、谷中の住宅街ですので高層ビルもなく、背後は空。江戸の昔と変わりのない風景なのでしょうか。


 本堂は、明和9年(1772)に江戸の大火で焼失したため、再建されたそうです。その後の関東大震災も、空襲も免れたそうです。本堂も、本堂越しの空も、江戸時代と同じ景観が眺められているということですね。素晴らしい。





 境内にある客殿庫裡も素晴らしいです。昭和初期に再建されたようです。

一乗寺の地図、アクセス


0 件のコメント:

コメントを投稿

こちらからコメント、情報をお願いします。