北区西ヶ原のお寺です。創建年代は不詳ですが、奈良時代の創建とされており、とても古くからあるお寺です。その昔は補陀落壽院といったそうです。
一時、廃寺同然となっていましたが、応永8年(1401)に、鎌倉公方であった足利持氏により再建され、寺号が祥林寺に改められたそうです。その後、祥林寺から、昌林寺に改められたそうです。
明治維新後の廃仏毀釈により、再び、昌林寺は荒廃してしまい、貴重な過去帳や宝物は消失してしまったそうです。
「末木観世音菩薩」と彫ってあるように見えますが、薄くてよく分かりません。
昌林寺には、行基が彫った江戸六阿弥陀の残り木で彫られた末木観世音菩薩が安置されています。
師孝門という門があります。師孝門とは何なのか分かりませんが、何か中華的な感じのする門に、門の脇には、中華的な石人像があります。
江戸切絵図で見る昌林寺
江戸名所図会には、「観世音 補陀山 昌林寺 曹洞宗」と書かれていますが、その道を挟んで左上にお寺が描かれており、その上に「行基菩薩六阿弥陀ノ末ノ木ヲ以テ彫刻ス本尊末木」と記載されています。末木観世音菩薩のことでしょう。
今はありませんが、昌林寺の前の道の向こうには、川が流れています。藍染川でしょうか。この西ヶ原の辺りも、緑に囲まれた中にお寺があり、川も流れていて、なかなか良いところだったようです。
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