2021年6月6日日曜日

叶仏堂|下町、糀谷の路地にある、願い事が叶うお堂

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 大田区糀谷の住宅街に叶仏堂があります。住宅街の生活道路のような通りですが、古くからある通りで、江戸以前、農村地帯だったこの辺り、畦道とは違って、きちんとした通りだったようです。


 この通りの古さを物語るように、叶仏堂の中には、庚申塔があります。中が全くもってうまく撮れませんでしたが、中央に見えるのが庚申塔です。延宝6年(1678)と刻まれていますから、江戸時代初期から、ここにあったということになります。叶仏堂の中の右には、大日如来像があります。
 左は、このお堂の謂れが刻まれた石碑があります。この石碑によると、このお堂は、この石碑が建立された昭和43年より、290年前からあったと記されています。ということは、1700年代はじめ前後ということになります。庚申塔が建立された頃に、このお堂も建てられたのでしょう。


 境内には、無縁之霊碑があります。ここは、元禄の頃より、この辺りの住民の共同墓地だったそうですが、昭和の時代には、参詣する人もいなくなり、無縁仏として合祀したそうです。江戸時代には近隣住民の共同墓地だったところが、昭和の時代には、参詣する人もいなくなるとは、いろいろ考えさせられます。先祖代々の墓地ではなく、共同墓地に葬られるということですから、貧しい人たちだったのでしょうか。参詣する人がいなくなったということは、近代化の過程で、ここに葬られた人達の子孫は、どこかへ移ってしまったのでしょうか。


 境内には、また、力石が残っています。力石とは、お寺や、神社に残されている場合が多いですが、力試し、力比べに使われていた石です。右の石には、「五十六/目」と刻んであるように見えます。重さなのでしょう。


 叶仏堂は、「かなふつどう」と読み、ここでお願い事をすると、願いが叶うと言われています。

仏堂の地図、アクセス

東京都大田区西糀谷1−26−1
 

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