2022年4月24日日曜日

千住大門商店街|千住遊郭(柳新地)の今③ 下町のノスタルジック商店街

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 千住遊郭付近の商店街で、まだ活気の残っている商店街は、ここ千住大門商店街でしょう。活気があり、千住大門通りというネーミングということもあり、千住遊郭の中心街だったのかと思ってしまうかもしれませんが、この通りは、千住遊郭の大門とは水平の位置関係にあり、大門から続く通りではありません。しかも、遊郭の西側の南端と接する通りですので、遊郭の中にあったわけでもないのだと思います。
 大門から続く通りは、現在は、柳町仲通り電灯会という寂れた商店街。商店街というよりは、ほぼ住宅街。


 調べても、いつ頃からあるのか分かりませんが、少なくとも戦後のカフェー街になっていた頃には、商店街としてあったようです。商店街の裏が、カフェー街、風俗街だったということです。



 千住大門通りで、こと有名なのが、この双子鮨。このボッコボコのいでたちで、テレビで何度か紹介されています。昭和レトロにもほどがある。
 創業60年くららしいので、1960年代頃の創業か。日本が大成長を遂げ、戦後の貧しさから抜け出し、1億総中流と言われるほど多くの国民が豊かさを感じ、そして、国民総生産も世界第二位になった頃。
 日本が一番元気だった頃に創業した下町のお寿司やさん。お店は経年劣化を味に変え、昭和の下町人情の温もりも年輪に刻んで、絶妙なスタイルを築き上げているのです。



 店内も昭和そのまま。ガラスすら、ガムテープで補修している。この行為そのものが昭和でノスタルジー。


 寿司屋とはいえ、肩肘張らずどころか、このカオス感、庶民感、昭和の庶民の悲喜こもごもを感じるのです。







 こちらも昭和中頃からやっているパン屋マルギクベーカリー。看板建築のお店に並べられるパンは、昭和そのもの。値段も、昭和そのもの。建物に昭和の気品を感じます。
 マルギクベーカーリーの隣には、以前まで、居酒屋日の出というモロ昭和の酒場があったようなのですが、ぶっ壊されて新しい建物が建っています。




 どこの商店街にも大手スーパーのチェーン店があったりしますが、千住大門商店街には、チェーン店ではない地場スーパーがちゃんとあります。




 やっているのか閉店してしまっているのかもつ焼きかねこ。看板の字面、風格がすさまじい。やっていたらぜひ寄りたい風格。


 千住大門商店街の裏(北側)が、千住遊郭、カフェー街であったところなので、痕跡を探るべく路地に潜入。


 しかしながら、やはり、カフェー建築などは、ほぼぶっ壊されているようで、何一つ痕跡らしいものは見つかりません。2000年代前半までは、まだまだ残っていたようですが、その後、急速に建て替えが進んだのでしょう。


 なんだか、珍しい住宅の並びを発見。まあ、ただの民家だろうな。


 路地裏にも看板建築。その奥に、スペイン瓦の家がありますが、普通の家かな。看板建築とスペイン瓦の間の家の玄関が、やけに奥まっていますが、普通の家ですかね。


 戦後、北千住遊廓は、RAA(進駐軍の慰安施設)に指定されていました。上の建物、ネットでは、その当時のものではないかと言われています。

住大門通り商店街の地図、アクセス

東京都足立区千住瀧田町、千住柳町

     


住遊郭(柳新地)の今 その他の記事


①大門商店睦会
千住にあった遊郭、千住遊郭(柳新地)の大門につながる、千住遊郭のメインストリートにつながる商店街。過去には和変えたのかもしれませんが、今は、住宅街の合間に飲食店が少しある通り。
②柳町仲通り電灯会
旧千住遊郭(柳新地)の大門から、目貫通りであった通りの商店街。いや、もう商店街とすら言えない寂れた通り。遊郭や赤線時代の遺構も何もない。ただ、商店街の南側は、昭和レトロな商店街の面影が残っています。
④千住元町明光会
旧千住遊郭から少し北西にある商店街。この付近で、唯一カフェー建築のような建物を発見できた。商店街としては、もう寂れているが、看板建築も多く残っていて、昭和の活気のあった頃を窺い知ることのできる商店街。

考文献

赤線跡を歩く 木村聡(著)
江戸・東京 色街入門 八木澤高明(著)
花街・色街・艶な街 上村敏彦(著)


住大門商店街 情報交換


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