新小岩駅から、30分は歩くことになる。新小岩といえば、酒場の街。駅周辺には酒場がたくさんある。そんな繁華街を抜けて、ついには住宅街に入り、なんでこんな所にという場所に老舗酒場、中村屋はある。
なんでこんなところなのか?
地図を見ると今でもこの周りには工場がそこそこある。以前は、もっとあったのではなかろうか。そして、中村屋のすぐ西に同潤会通りという通りがあり、ここを南に10数分歩くと都電の駅があったようだ。この同潤会通りは商店街なので、かつては人の流れも多かったのではないだろうか。
ということで勝手に推測によると、この辺りはかつて町工場街であり、仕事帰りの人たちがこの辺りで一杯やって帰ってたという歴史の上に中村屋が成り立っているんでなかろうか。
私はGoogleマップで、ネット散歩するのが趣味なんですが、ネット散歩している時にこの中村屋を見つけて、いつか来たいと思っていた。
長い歴史を染み込ませたような燻し銀の外観。勝手に、薄暗い店内で年老いたご夫婦が、これまで店をやってきた惰性で店を続けていて、ツマミなんてちょっとしかなく、いつ閉業してもおかしくないような、そんな店なんだろうなと思っていた。そして、お客さんは、もう古くからのご常連さんたちで、静かに杯を傾けているんだろうと思っていた。
そんな酒場で侘び寂びを感じながら飲もうと思っていた。
ところが、である。店に入ってみると、風化しそうな外観からは想像できないくらいキレイで明るく、たくさんのお客さんで大層賑わっているではないか。お客さんたちは古くからのご常連というか、若い人も多く、かなりの人気店のようだ。
しかも、ツマミが少ないなんて想像していたのは大変失礼な話で、ツマミは、魚介、肉、煮込み、鍋など豊富にある。食材の質と料理の味をきちんと努力されてきた、そんな歴史が一目瞭然なのだ。
だから、昔は町工場街だったかもしれないが、今となっては住宅街の中になってしまっても、地元の人はもちろん、遠くからでも飲みにくる人が絶えないのだろう。
キレイな店内でも、瓶をドブ漬けという古来の冷却スタイルが貫かれている。この方が、電気式の冷蔵庫で冷やすよりも格段にうまい!
焼酎ハイボールは、下町独特のオリジナルエキスで琥珀色になった焼酎と炭酸。もちろん、ドブ漬けで冷やしてあるので氷などいらない。
あと、驚くのはツマミ一品のボリューム。下町の老舗のコの字カウンターの酒場は、一人客が多いので自然、ツマミも小ぶりになるのだろうが、中村屋は違う。揚げ出し豆腐だって、こんな豪快なのが出てくる。なんなら、茄子やピーマン、ホタテも添えられている。
これは、交通の便が悪かろうが、下町の住宅街のまっただ中にあろうが、中村屋がずっと人気店であるのが納得いく。
大衆酒場 中村屋の地図、アクセス
東京都江戸川区中央2−27−10
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