2020年10月25日日曜日

功徳林寺|江戸三大美人お仙にゆかりのある場所

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功徳林寺

 功徳林寺は、谷中界隈の寺院の中では、比較的新しい寺院であります。
 明治維新後、広大な天王寺の寺領は明治7年に谷中霊園となり、墓地となりました。功徳林寺の場所も、もと天王寺の境内であり、天王寺の塔頭の福泉院があったとされています。福泉院は、上野戦争で消失してしまい、その跡地に、功徳林寺が明治26年に創建されました。

笠森稲荷堂と江戸三大美人のお仙

笠森稲荷堂

 功徳林寺の境内には、笠森稲荷堂があります。笠森稲荷堂は、この地が福泉院であった江戸時代からありました。
 江戸時代、この笠森稲荷の前に鍵屋という水茶屋があったそうですが、明和年間の初めの頃(1764頃?)に、お仙という看板娘がいたそうで、江戸三大美人の一人の笠森お仙と言われたそうです。

浮世絵板画傑作集 鈴木春信 お仙

 お仙は、鈴木春信に浮世絵に描かれています。鳥居と参道のようなものが描かれているように見えます。
 下の写真は、笠森稲荷堂までの、現在の参道です。この通りの入り口に鍵屋という水茶屋があったのでしょうか。

笠森稲荷堂 参道

 先にも書きましたが、上野戦争で、福泉院は消失してしまいました。そのため、笠森稲荷堂は、上野桜木の寛永寺養寿院に移されたようです。その後、福泉院の跡地にできた功徳林寺の境内に笠森稲荷堂が復活したようです。

江戸切り絵図と功徳林寺

 江戸切り絵図の日暮里豊島辺絵図に、福泉院の記載はありません。天王寺の西側に「門前丁」と描かれている場所がありますが、この辺りのどこかに、福泉院があり、その境内に笠森稲荷堂があり、そして水茶屋の鍵屋があったと思われます。

江戸切り絵図 日暮里豊島辺絵図

功徳林寺の地図、アクセス

東京都台東区谷中7−6−9

 

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