北区の超どマイナー駅、上中里駅。改札は、西側の一箇所しかありません。改札を出ると駅前にいこいという立ち飲み屋があり、飲み屋街の予感がしますが、飲み屋街はありません。数軒飲食店があるのみです。また、駅前には、マルエツプチというスーパーがあり、仕事帰りの人たちは、このマルエツプチで買い物をして帰るのでしょう。それ以外に商店も無い閑散とした駅前です。
どこの駅前にも賑わっていようが、壊滅しかかっていようが、商店街、商店街の残骸らしき風情が残っているものですが、上中里駅前には、何もありません。さすが、超どマイナーな駅だけあります。
と思っていたのですが、線路を渡って東側に行くと、実は商店街があります。いや、あったようですと言った方が正しいのかもしれません。商店街というよりは、商店街の残骸らしき風情が残っている細い路地がありました。
ここは、上中里中央商店会というのか、いったのか、そのような記録はあるようですが、北区の商店街連合会のマップには、そのような記載はありません。このマップ、赤い線が商店街のようなのですが、赤い線だけあって商店街名の記載の無いところもあります。これは何を意味しているのか分かりませんが、上中里中央商店会の通りも赤い線になっていますが、商店街名の記載はありません。
路地の入り口には、由緒正しき大衆食堂的な佇まいの花屋食堂。ですが、もしかしたら閉業されているかもしれません。ネットを散策していると、年老いた大将が切り盛りしていた様がいくつか書かれていますが、お昼時に暖簾が出ていませんでした。土日祝は定休日のようですが、Googleのローカルリスティングには閉業と書かれています。本当であれば残念なことです。
以前は、商店が軒を連ねていたのでしょうか。そんなような建築物が並んでいるのであります。大黒湯なんて銭湯もあります。昭和23年の創業だそうです。
上中里って何なんですかね?駅の利用客はすごく少ないそうですし、若い人が住んでおらず、高齢化しているのでしょうか?住宅街でありますし、駅前がこれほど寂れているのも不思議であります。
米八鮨というのでしょうか、このお店も日曜日だから閉まっているのかどうなのか。食べログにも掲載がありませんので、閉業しているのかもしれません。
路地裏みたいな商店街ですが、そこからさらに路地に入ったところに、スナックらしきお店が!昔は、上中里の住人たちが、この商店街を中心に飲み歩いていたのでしょうか。
浅野屋という蕎麦屋さん。ここは、多分、古くからあるお店ではなさそう。評判の良い蕎麦屋さんのようで、酒の肴も充実しているようです。
角に八百屋さんがあります。日曜なのでお休みなのでしょうが、営業しているようです。八百屋さんの角から、商店街らしき路地は、北に方向転換します。
引き戸の横に飾り窓。商店だったのでしょう。
看板建築も残っています。この通りも賑やかな商店が並んでいたのでしょうか。
とんかつ山六は、随分前に廃業しているのでしょうか、ネットでも全く情報がありません。市外局番が4桁なので、平成3年(1991)以降に庇を新調したか、書き換えたか。
お隣のスナックさわは営業しているようです。やはり、上中里中央商店会は、上中里の繁華街だったんですかね。住宅街で、人はたくさん住んでいそうですが、なぜにこんなに寂れるのでしょうか。
商店の遺構のような看板建築。
中華そば ますや。この店構え、激シブです。看板建築にアルミの引き戸ですが、飾りっ気が全くありません。町中華ブームではありますが、そんな中でも、全く派手さのないこの面構え!実は、このますやに来ることが今日の目的の一つです。
店内のしつらえも、懐かしさ満点!4人がけのテーブルが二つに、2人がけのテールブルが二つ。そして、今は物置になっているカウンターがあります。以前は、カウンターまで入るくらいお客さんがきたのですかね。とはいえ、日曜のお昼前に訪問しましたが、もう二人先客がいらっしゃり、私が入った後も、ポツポツとお客さんが入ってきました。
メニューは、全部で36。中華そば、400円、カツ丼700円、餃子380円など、時代据え置きな価格設定です。が、目玉焼きが300円で、中華そばと70円しか変わらないのは疑問に思ったりするかもしれませんが、そういうことを考えるためにあるお店ではありません。このお店が創業したであろう時代を懐かしみつつ、レトロに浸るためにあるお店なのです。
私は、半チャーハンラーメン、餃子、そして唯一のドリンク、そして唯一のアルコールメニューのビールを頼みました。町中華、町中華って、町中華で飲もうったって、このお店では、ビールしか置いていません。町中華で飲もうってのが、もう、邪道なんですよ。町中華は、本来は、腹を満たすためのお店なのです。まぁ、私は流行りに踊らされて、町中華飲みを楽しんでいるのですが・・・
東京ラーメンそのもののラーメン登場。美味しいです。私は、そんなにグルメでないので、なんでも美味しいです。町中華の本物のラーメンです。
私は、味はよく分かりませんが、この昭和の商店街にあったであろう下町風情な中華屋さんでビールを飲みながら、中華を食べる幸せに浸りました。ここで、何十年にも亘って、いろいろな人が、ここで腹を満たしたのでしょう。
優しそうな店主が、一人で切り盛りされていました。後から入ったお客さんが、ワンタンメンとカレーライスを頼んでいました。カレーライス!?こ、このお客さん少なめなお店で出すカレーライスとは!?とても気になりましたが、それよりも問題は、ワンタンメンが今日は売り切れだったようです。
後でネットで調べてみると、もともと、ここは、昭和30年に氷屋として創業したらしいです。そして、昭和37年にラーメン屋として創業したらしいです。昭和37年・・・日本が一番元気だった頃から、ずっとここでやっているんですね。素晴らしいとしか言いようがないです。
リサイクルショップに、家具店。家具店というか、雑貨店のようになっています。各地域の家具店の商売が成り立っていたのは、いつの時代なのでしょうか。
JRの踏切を渡ると、その先は、これまた崩壊寸前な商店街、上中銀座商店街です。
上中里中央商店会の地図、アクセス
東京都北区上中里2丁目
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