2019年3月10日日曜日

初音小路|イタリアンから江戸料理まで、谷中の酒場横丁

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谷中・・・
夕焼けだんだん

 今回は、この雑踏の谷中ぎんざではなく、すぐそばの路地にあるアーケード街「初音小路」の紹介です。


音小路(谷中)の地図、アクセス

東京都台東区谷中7−18


音小路の歴史、どんなところ?

初音小路のある通り

 日暮里の駅から谷中ぎんざに向かう途中の路地にその小路はあります。建物と建物の間に挟まれていて、その間口は2mもありましょうか?入り口隣の一力という中華屋さんも、小さいながらも昭和の中華屋さんの雰囲気を全力で醸し出しています。「初音小路」の看板の字体も、令和の時代にはない、昭和レトロを感じます。

初音小路入り口

 幅2m奥行き30mくらいでしょうか。トタン屋根のアーケードです。小路は、昭和レトロな飲屋街です。入り口に一件だけ飲み屋さんではなく、「都せんべい」という煎餅屋さんがあります。この煎餅屋さんが、またなんとも下町な良い味を出しています。
 谷中ぎんざが観光地化し、下町ながらも、おしゃれなスポットになっていますが、そのすぐそばで、下町がおしゃれにならず、また、繁華街ではなく閑静な住宅街の入り口にある小ちゃなアーケード飲屋街。不思議な空間です。

初音小路アーケード

 「東京戦後地図 ヤミ市跡を歩く」(藤木TDC著:実業の日本社)によりますと、この初音小路も例に漏れず、戦後、谷中ぎんざ周辺にあった露店を移転させるために作られたようです。昭和25年(1950)に移転が決定しましたので、戦後、5年間は、谷中銀座周辺には、露店があったのでしょう。
 初音小路と命名されたのは、露店があった場所の旧地名が初音町であったことから、初音小路と名付けられました。今では、飲み屋横丁となっていますが、移転当初は、食料品、日用品、喫茶店など、飲み屋横丁というよりは、商店街のような通りだったようです。
 当時の飲食店の中には、2階を利用し、違法売春を行う青線営業をしているお店もあったようです。今では、昭和レトロなのんびりとした懐かしさを感じる横丁ですが、戦後は、かなりカオスな、少々危険な香りのする横丁だったのでしょうか。日用品や食料品を販売しているお店もあるとはいえ、すぐそこで、青線のお店があったとは。

初音小路 都せんべい
 
 今では、日用品や、食料品のお店はなく、都せんべいを残して、全て飲食店となっております。しかも、酒場が多いので、昼間営業しているのは、入り口のラーメン屋さん「一力」と「都せんべい」だけになります。
 他の飲み屋さんは、夜営業ですので、下町ではありますが、昼間から飲むという下町スタイルは存在していません。昼間から飲めるのは、強いて言えば「一力」さんになります。私も昼間散策しましたので、「一力」さんでラーメン、餃子とビールを頂きました。カウンターに数名、テーブルも2、3卓くらいしかない狭いお店に、おばあさんと息子さんがお二人で営業されています。お店の佇まいも昭和レトロ、ラーメン、餃子も昭和の懐かしい味でした。
 お店も、もつ煮込み等のお店ではなく、小料理屋のようなお店、イタリアンのお店など、下町の横丁ではありますが、何か少々、品を感じる横丁であります。また、ここにあるイタリアンのお店の佇まいも、横丁にありがちな昭和レトロを利用したオシャレ感を出している感じがしないのが、品を感じます。   

 夜は、「初寝小路」の看板に明かりが灯ります。   
夜の初音小路入り口 夜の初音小路

 こんなに細い路地の初音小路ですが、人気店は、開店後、すぐにお客さんでいっぱいになるようです。どこもカウンターのみの狭いお店なので当たり前かもしれません。
   
        

音小路のグルメ

 ご紹介しました通り、初音小路は、都せんべい以外は、全て酒場です。昭和レトロな小さな横丁には、間口は狭いですが、こだわりのある酒場が軒を連ねます。


・谷中イタリアンバール nenecolo

nenecolo入り口 nenecoloワイン nenecoloロートポーク
 ワインとイタリア料理がお手頃な価格で楽しめるお店です。19時前におじゃました時は、常連さんがお一人。お一人で切り盛りされているシェフとお話しされているところにおじゃましました。その後、サラリーマンらしき常連さん、白髪のご老人と赤ちゃんを抱えた奥様、これまた常連さん。常連さんが集まる気取らないアットホームなお店です。
 ローストポークとアラビアータ、ワイン2杯で4,000円弱でした。


・やきとり 鳥真  

やきとり鳥真 ネットで下調べしたところ、焼き鳥はリーズナブルで、また、日本酒もこだわったものが置いているとの情報でしたので、これは行かねばと思い伺いました。
 19時前に入ろうと思い、中を覗いたら、カウンター席にはお一人のお客さんしかいらっしゃらなかったので、入ってみたのですが、実は、予約でいっぱいで入れませんでした。残念。日暮里のこんな小さな横丁ですので、予約ないと入れないなんて考えもしませんでした。
 舐めてました。
 イタリアンや、小料理屋さんなど、初音小路は、意外としっかりと食べれるお店が多い中、鳥真さんだけ、焼き鳥を軽く食べながら飲むことができそうですので、また行ってみたいと思います。





・ワインバー C'EST QUI?

 初音小路の一番奥にあるワインバーです。
 19時前に初音小路に来た時にはお店が閉まっておりましたので、お休みなのかなと思っておりましたが、19時過ぎ頃から、お店の前に常連さんらしき人がお二人。「まだ開いてないですね」「自転車がないからまだ来てないんでしょうね」「19時くらいにはだいたい来ていますよね」などとお話しされていました。どうも開店時間は不定期なのでしょうか。
 こちらも、ネットなどでは、路地裏のワインの名店と紹介されているので入ってみたかったですが、いつ開くのかわからなかったので、やめました。
 ところが、一時間後に、前を通りかかったら、席は満席になっており、ずいぶんとワイワイガヤガヤ賑やかになっていました。こちらも、常連さんでいっぱいのようでした。


・谷中の雀

谷中の雀 二階からの眺め谷中の雀 二階 谷中の雀 二階

 昭和レトロな初音小路のお店の中で、江戸情緒を感じさせてくれるお店。お店は、1階と2階があります。1階は、引き戸を開けるとすぐ座敷になっています。2階へは、建物の隙間?を奥に入ると階段がありますが、その階段が、細く、とても急傾斜になっています。2階も座敷になっており、1階も2階も10名ずつ程度でしょうか。

 食事後の写真で申し訳ございませんが、写真は2階の座敷です。天井が低く、古びた箪笥など、非常に趣のある座敷です。
 料理は軍鶏鍋のコースか、季節鍋のコースの二択となっておりますが、季節鍋コースを大将にグイグイ勧められます(笑)。大将は職人気質なグイグイ系で、女将さんは真逆な優しくお淑やかな女将さんで、お二人のバランスが絶妙です。
 2階の窓側に座ると、初音小路を見渡すことができます。窓を開けて食事をするのも趣があります。
 江戸料理というものがどのようなもので、どのような味付けかよく分かりませんがそのようなコンセプトで作られているようです。とある日の季節鍋コースは、蕨や蕗の先付け、鱧の吸い物、刺身、鯛のお頭と大根の煮付け、鰈の丸ごと唐揚げ、鴨鍋、豆ご飯でした。量は十分すぎる量でした。
 日本酒は、指定するのではなく大将のセレクトで出されます。同じものは出てきません、違うお酒がセレクトされて出てきます。


音小路 情報交換


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