最悪だ、タイトルがおそろしく冗長になってしまった。ただ、このいわゆるキャットストリート、これだけの呼び方が存在してしまうんですね。
キャットストリートといつから呼ばれ始めたのかは知りませんが、私がこのあたりをうろつき始めた20数年前はもうキャットストリートと呼ばれていた。通りの名前でいくと、もうひとつ旧渋谷川遊歩道路とも言われている。なんでかということは、原宿神宮前商店会①穏田川暗渠①旧渋谷川遊歩道路①(このタイトルも長い)で書いたので、詳しくは書きませんが、渋谷川の上流となる穏田川が流れていたので旧渋谷川遊歩道路という名前がついています。
宮下公園、今はMIYASHITA PARKというのか?の向かいから路地に入るとキャットストリート。宮下公園といえば、かつては鬱蒼とした樹木に覆われ、ホームレスや、本当か嘘かわかりませんがヤクの売人がいたとか、アンダーグラウンドな公園になってしまっていたのですが、今は、明治通り沿いにハイブランドショップが立ち並び、すっかり変わってしまいました。
街がきれいになるのはいいことですし、住んでいる人たちも安心して暮らせるんだろうし、反対しちゃいけないと思うんですが、ただ、街からアンダーグラウンドを排除すると、きれいになった街からは文化が生み出されなくなってしまうんじゃないかと思ったりもする。これまで渋谷から生み出された文化は、音楽、ファッション、いずれにしてもアンダーグラウンドなところから生まれたんではないかと思うんですよね。お金をかけて切り取った文化のコラージュからはもう何も生まれないんじゃないのかなと思ってしまう。
この街の変貌は、明治通りというメインストリートだけでなく、裏通りで何かアングラで、何かインディーズなイメージのあったキャットストリートにもその波は押し寄せている。今や、キャットストリートは明るくポップで、スタイリッシュな通りに、そして”シブヤ”というアイコンのもと、海外の人も多く訪れる観光スポットに生まれ変わっている。
でも、そこには、これまでのインディーなキャットストリートで、インディーな活動があったからこそ、ここにオシャレアイコンが定着したってことを思いながら、そして過去にここで生まれた文化を思いながら散策してみるのもいいかもしれない。
キャットストリートの地図、アクセス
東京都渋谷区神宮前5丁目、6丁目、渋谷1丁目
そんな戯言はいいとして、明治通りからキャットストリートに入ります。先ほども書きましたが、ここ、昭和30年代までは穏田川が流れていました。その穏田川を渡るために橋がかかっていたので欄干が残っています。
明治通りからキャットストリートに入るとすぐあるPINK DRAGON。1982年の創業。80年代の日本で一世を風靡したロカビリー、50’sファッション。その牽引役となったブランドCREAM SODA。もともと50s古着やアイテムのショップだったCREAM SODA。そこから発生したドクロマークのブランドCREAM SODA。小学生だった私には、50’sファッションが何やら分からなく、リーゼントとその当時のヤンキーとが結びついて、不良のブランドだと思っていた。
CREAM SODAは原宿にあったらしく、1976年の創業らしい。たぶん、人気が出た後にここに移転してきたのかもしれない。この頃からこういうアンダーグラウンドな世界が渋谷、原宿にはあったんだな。ここの店員さんで結成したブラックキャッツなんていうロカビリーバンドもあったようで、これがこのキャットストリートの名前の由来になっているというのが一つの噂。あとは、この通りに猫が多かったからというのも由来の噂の一つ。
90年代後半 |
上の写真は90年代後半頃に撮ったと思うPINK DRAGON。MIRACLE WOMANていうのはレディースライン。それにしても息の長いショップだな。
路地裏にLuminoxのショップがある。
その先にKIKS TYO。2006年から開始したストリート系のブランド。名前の通り、スニーカーを中心としたウェア展開をしている。
キャットストリート本筋に戻って、RUDE GALLERY。2000年スタートのショップ。ここも息の長いショップになったな。音楽とかロックとか、一貫したスタイルを提供していて、あまりキャッチーにならないところがいいのかな。DAVID BOWIEのTシャツを買ってしまった。
このあたりから、緑の街灯が出現し始める。街灯には「明治通りプラタナス振興会」と書いてある。ここは、キャットストリートで、明治通りはひとすじ西なので、その明治通りを含めて商店会があるのかな。なんでプラタナス?もしかして、公園に植わっている樹木がプラタナスというのかな?
2008年スタートのブランド、COTE MERのショップ。
この辺から、キャットストリートは少しずつポップになってきてカフェなんかがでてくる。私が来始めた90年代頃は、このあたりはそんなにお店もなかったような、どちらかというと若者が必要に応じて古着や、ストリート系ブランドなどを買う地帯だったのがような気がする。それが少しずつ、原宿、渋谷観光の一環としてのキャットストリートに変わりつつあるんだなと思った。
東京のクラフトコーラ、伊良コーラ。キャットストリートは、今や海外の人も多く訪れている。まさに観光地だ。カフェとかファストグルメとかあって、観光が楽しめる通りに変わっていっている。
緩やかなカーブを描くキャットストリートは、まさに川の流れのよう。遊歩道路は穏田川の上を覆うように作られただけなので、道路の下には、まだ穏田川が流れているのです。
ガラスと液晶ビジョンに囲まれたLevi'sのショップ。渋谷と原宿を結ぶ裏道だった穏田川暗渠、アンダーグラウンドなキャットストリートは、今時のガラス張りの建物が立ち始めている。若者たちが独自のアイディアでショップを出していたキャットストリートは、そのオシャレだけを剥ぎ取って、その内面を捨て去った空虚なオシャレ空間に変わってしまうんだろうか。
と言いつつ、オシャレでカッコいいですね。
でも、才能のある人のうごめきとか、若者のエネルギーみたいなものは感じられないのが寂しいかな。
シルバーアクセサリーのARIZONA FREEDOM。その上は、ハットブランドのショップ、THE FAT HATTER。ここには、以前、go-getterというヴィンテージショップがあった。
樹木に挟まれた階段を登るMYSTERY RANCH。まるで木の上にお店があるような感覚で面白い。
Camellia Vintage、ハイブランドの中古ショップ。日本の中古品の程度には定評があるので、海外観光客の人も多く来るのかもしれない。
アメリカ発のブランド、Psycho Bunnyのショップ。やや年齢層高めの紳士服ってイメージがあり、やはり、キャットストリートに訪れる人が多様化しているんだなと。
2009年スタートのlilLillyのショップ。
DELSEY PARIS。トラベルバッグやスーツケースのブランド。昔のストリートキッズが集まるキャットストリートでは考えられないショップ。キャットストリートは、本当に、国際的なファッションストリートに変わりつつあるんだな。
当時の地図と写真で。
キャットストリート 口コミ
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