2023年12月14日木曜日

食亭さつき|町屋と三河島の酒場空白地帯のレトロ酒場

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 前から気になっていたんだが、荒川区役所の近くに荒川中央通りというのがあって、そこに、ポツンと鄙びた酒場がある。いや、レトロ感漂う庇には焼きうどんと書いてあるから、食堂なのか?それにしては、営業はおそらく夕方からだと思われる。夜の食堂?
 この辺りは、町屋駅と三河島駅に挟まれていて、近場の駅というと都電荒川線の駅という長閑なところ。裏通りを歩くと、トタン建築など、かつて商店だったと思わせるレトロな建物が残っている。
 昭和の頃は、もしかしたら、町工場や商店が立ち並び、賑やかなところだったのかも知れない。そんなところだから、風情のある酒場が残っていないものかと、以前、散策してみたのだが、この食亭さつきしか見当たらなかった。


 ということで、訪れたわけだ。
 お店に入ると、意外や、オールディーズが聞こえてきた。そして、カウンターには、店主の趣味らしき車のフィギュアなんかが飾られている。
 何かが違う。下町の陸の孤島のようなこの場所の、シブい面した酒場で歌謡曲ではなくて、オールディーズが流れているなんて。なんだがオシャレではないか。店主、オールディーズが好きなのか?シブいな!下町の酒場でオールディーズを聴きながら酒を飲むのもなかなかイイな。
 しかし、ほどなくして音楽は、オールディーズから、最新の洋楽に変わっていった。有線から流れているようだ。とは言え、この場所のこの下町風情なこの酒場で洋楽が流れる意外さ。
 お店の奥にはテーブル席があり、職場飲みであろう人たちが盛り上がっている。この辺りで飲むには、おそらく町屋に行かなければ、ここで飲むということになるのだろう。こういうところで、職場飲みなんて、なかなか風情があって羨ましい。


 焼きうどんのメニューもあるが、酒のアテも充実している。石カレイの刺身なんてあるのが、有難い。


 ハツの塩焼きも頼んで。
 あえて言わせてもらえれば、周りに酒場がひしめく飲み屋街でもないこの場所にも関わらず、どっちも美味い!刺身も本当に新鮮なんだろう、美味い!


 焼きうどんのお店だから、うどんも頼んだ。ナポリタンな味付けのナポリドン!
 美味い。


 決して揶揄するわけではないが、窓ガラスに養生テープが貼ってあり、その向こうに赤提灯の灯りがボワっと見えるのが美しい。そして一番最初のお店の外観写真を見返してほしいが、入り口は縄暖簾。今、なかなか縄暖簾のお店も少ないだろう。
 X世代であれば分かってもらえると思うが、北野たけしさんの自伝エッセイ「たけしくん、ハイ!」。NHKの銀河テレビ小説というドラマ枠でドラマ化されたんだが、ペンキ職人のお父さんが、下町の行きつけの酒場で、ちょいちょい飲んだくれている。北野たけしさんのお父さんがふらっと入って来る、そんなシーンを思い出す。
 ただ、北野たけしさんは、荒川区でなくて足立区なんだが。まぁ、それはいいとして、X世代の私には分からないけれど、昭和30年代の郷愁を誘うのである。


 飲み終えて、町屋駅に向かう。昔はもっと賑やかだったのかな。

食べたもの

キリンラガー中瓶 550円×2
日本酒(男山)熱燗で 450円
ハツ焼き 350円
石ガレイ刺身 500円
ナポリドン 500円

亭さつきの地図、アクセス

東京都荒川区荒川4-1

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