2019年3月17日日曜日

思い出の抜け道(新宿センター街)|新宿の危険な裏歴史が残る一角

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宿にもセンター街がある

思い出の抜け道看板 オイスターバー不夜城

 東洋一の繁華街と言われる歌舞伎町の奥に、新宿区役所の裏といいますか、人混みの喧騒に紛れて、ほとんどの人は目に入っても意識までは届かないであろう飲み屋街があります。それが、思い出の抜け道、新宿センター街です。センター街は、渋谷だけでなく、新宿にもセンター街があるのです。新宿の思い出は、西口の思い出横丁だけでなく、東口にもあるのです。
 しかし、この東口の思い出は、西口のほのぼのとした郷愁を誘う思い出「思い出横丁」とはかなり違います。何かここの猥雑さというか雑然とした感じは、アジアのダウンタウンを彷彿とさせます。よくよく考えたら、日本はアジアですから、アジアのダウンタウンで間違いはないのでしょが・・・多国籍感、無国籍感がハンパないです。

バー・カリビアン 思い出の抜け道 電線




い出の抜け道がアンダーグランドな香りがするわけ

 頭上を這う夥しい電線!この思い出の抜け道は、映画「不夜城」のロケでも使われています。と言いますか、新宿センター街の中華料理屋で本当にあった中国マフィアの抗争の末の殺人事件が題材にされています。1994年に、新宿センター街にある快活林という北京料理屋で、青竜刀による殺傷事件が起ったのですが、その事件が題材にされているのです。
 故石原都知事の新宿浄化の影響で、今ではかなり安全になりましたが、当時の新宿はそれはそれは危険地帯であったのです。新宿には、日本のヤクザもそうですが、中国マフィアも多く入ってきており、国際色豊かなアンダーグラウンド地帯だったのです。今では想像がつきません。
(2023年追記)
 映画「不夜城」のロケに使われたと以前書きましたが、先ほど「不夜城」を見ましたところ、どうやら思い出の抜け道は、「不夜城」のロケには使われていないようです。思い出の抜け道(新宿センター街)がモデルになったような横丁「歌舞伎町ニューセンター街」という看板がかかった路地が出てきます。それが、思い出の抜け道(新宿センター街)と勘違いされて誤情報が出回って、それを私も鵜呑みにしていたようです・・・。
 内容も青龍刀事件が題材と書きましたが、題材というか着想を得て書かれたというところでしょうか。
 まぁ、いずれにしても、この頃の歌舞伎町は中国人マフィアが暗躍する危険な場所であったことには間違いないのでしょう。今も中国人マフィアはいるのかもしれませんが、私が散策した限り、そんなに危険な感じはありませんでした。細い路地裏で物騒な感じはありますが。

中国料理 上海小吃 思い出の抜け道(新宿センター街) 

 灯の色彩が、そこら辺の普通の横丁とどこか違い、何か妖しさを感じます。このオリエンタルな雰囲気は、中国マフィアが暗躍していても不思議ではありません。

思い出の抜け道(新宿センター街)

 そうかと思えば、「寺子屋」や「砂の城」など、何か文芸を感じさせる店名もあります。この猥雑さの中にも文芸を感じさせるのは、新宿ならではなのでしょうか。ゴールデン街ほどではありませんが。

思い出の抜け道(新宿センター街) 砂の城

 中華、バー、焼き鳥屋、居酒屋、オイスターバーなど、この狭い一角に、バラエティー豊かな、そして小ぶりな酒場がたくさんあります。


い出の抜け道(新宿センター街)の歴史

 思い出の抜け道の入り口の看板には、「since 1951」と表記がありますから、戦後数年して出来た通りのようです。「東京戦後地図 ヤミ市を歩く」(藤木TDC著:実業之日本社)に掲載されている火災保険特殊地図(1954〜1958)には、この辺りは新宿センタービルと記載があります。
 西口に、新宿センタービルという高層ビルが今はありますが、東口には闇市上がりの新宿センタービルがあったのです。もしかして、新宿センター街にあるこの建物は、新宿センタービルなのでは?と思いましたが、新宿センター街のビルは、思い出の抜け道ビルや、舘ビルというビルのようです。いずれにしても新宿センタービルがあったから、新宿センター街なのでしょう。
 「東京戦後地図 ヤミ市を歩く」によりますと、この辺りは、戦後は、青線地帯だったようで、新宿の風俗街としての発展の一翼は担っているようです。周辺のビルは、もうその面影を見ることはできませんが、この思い出の抜け道は、戦後のままの建物も残っているようで、建物自体は戦後の面影を残しています。
 戦後の新宿の裏の歴史を今に残す貴重な一角だと思います。


い出の抜け道(新宿センター街)の地図

東京都新宿区歌舞伎町1−3
※地図上の真ん中の赤線が思い出の抜け道です。新宿区役所の裏の方です。




い出の抜け道(新宿センター街)関連記事



宿駅周辺の飲み屋街、横丁


歌舞伎町一番街
言わずと知れた新宿一、いや、東京一、いや、日本一の飲み屋街、歓楽街です。ネオンが煌びやかに灯る夜景は素晴らしいです。
歌舞伎町さくら通り
狭い路地裏のような通りに、酒場ネオンがぎっしり!

新宿セントラルロード(ゴジラロード)
セントラルロードの奥の東宝シネマズの屋上にゴジラのオブジェがあることからゴジラロードと呼ばれています。通りは飲食街です。
思い出横丁(ションベン横丁)
新宿西口に残る戦後、昭和の横丁。新宿駅のすぐ側にこのような横丁が残っているのは奇跡です。最近は、外国人観光客も多いです。


い出の抜け道(新宿センター街) 情報交換

思い出の抜け道について、足りない情報や、新しい情報などありましたら、コメントをお願いします。情報交換の場にしてもらえればと思います。

3 件のコメント:

  1. 思い出の抜け道ですが、不夜城のロケで使用されていますよ。冒頭のゴールデン街からここまで主人公が歩いてくるのですが、ここのビルの3階に事務所がある設定になっています。

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    1. 情報ありがとうございます!もう一回見直して書き直します(^_^)ゞ

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    2. 分かりました!金城武が、東通り側の入り口から入ってぐるっと歩き、その後、カメラが花道通りに出て、不夜城の看板が映し出される、本当に冒頭のところですね!ありがとうございますm(_ _)m本文、後日書き直します。

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