願掛けたぬき(たぬき通りには12体の願掛けたぬき像がある) |
上野と中野になぜ”たぬき”の通りがあるのか分かりませんが、新橋にあった狸小路は、明治の鉄道開拓の頃には、まだたぬきがいたから、その界隈がそう呼ばれるようになったとか。そして、ここ、浅草も明治の頃にはたぬきがまだいたんだとか。
浅草たぬき通り商店会のサイトによれば、明治の頃まで浅草は、田園地帯に囲まれた薮野原だったので、たくさんのタヌキが住んでいたということです。
とはいっても、浅草は江戸きっての繁華街。江戸切り絵図で見てみると、浅草寺の南側は、町が広がっています。ただ、北側を見ると田園地帯が広がっています。繁華街といえども狭いもので、すぐそこには田園地帯があったのですね。
そして、かなり昔話みたいな話になりますが、大政奉還のあとの、新政府軍と旧幕府軍が衝突し、上野戦争が起きましたが、この戦火を逃れて上野山のタヌキが浅草にすみついたんだとか。そのため、浅草の地タヌキと争いになりそうになったけれども、浅草の徳の深い長老タヌキの辰五郎たぬきが、タヌキ達を悟して争いを避けられたんだとか。
12匹の志を持ったタヌキたちがいて、人の役に立とうと、仙人修行を積み、人の願いを叶えられる力をつけた。そんなこんなで、願掛けたぬきとして人々から慕われるようになったんだとさ。
昔話にしては、最近のできごとですが、そんな昔話を風情として感じながらたぬき通りを散策してみましょう。たぬき通りには、昔話の12匹のたぬきにあやかって、12体の願掛けたぬき像があります。
たぬき通りは80mの短い通りではありますが、人力車の昭和レトロ巡りとか下町めぐりとかのコースに入っていたりします。浅草の通りは、それこそどこも風情があって良いですが、願掛けたぬき像があったりするたぬき通りのほっこりさがいいんですかね。
たぬき通りには、もんじゃ焼き、寿司などの下町グルメ店があったりします。浅草もんじゃころっけは、その名の通り、コロッケにしたもんじゃ焼きを売っているお店。もんじゃ焼きを歩きながら食べられます。
創業が明治20年という渡辺眼鏡商店。明治から続くメガネ屋があるなんて、さすが浅草だなぁ。こだわりの眼鏡フレームが多くあります。チェーン店の眼鏡に飽きたら、こういうお店で眼鏡を買ってみたいですね。
「東京市内商店街ニ関する調査」昭和11年東京商工会議所より |
昭和11年に、東京商工会議所から刊行された「東京市内商店街ニ関する調査」には、昭和10年の浅草たぬき通りの写真が掲載されています。当時はたぬき横丁と呼ばれていたみたい。狭い道幅は変わらないものの、今よりも看板がかかっていてなんだか活気が感じられます。この頃にはもう、渡辺眼鏡店はここにあったことになります。
大正7年に神戸で創業したバー、サンボア。お店の名前には谷崎潤一郎が関わっているという話があったり、祇園のサンボアは山口瞳が愛したバーとして知られている。それだけ文化人に愛された老舗のバー。浅草サンボアは、2011年にオープンした。
こんな路地裏のようなたぬき通りに老舗のバーができる浅草は、やはり奥深い街だ。
浅草たぬき通り商店会の地図、アクセス
浅草たぬき通り商店会は、東京メトロ田原町駅、つくばエキスプレス浅草駅、東京メトロ・東武スカイツリーライン浅草駅が最寄り駅。
東京都台東区浅草1丁目
浅草たぬき通り商店会 口コミ
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