2021年8月15日日曜日

京町通り|吉原遊廓の痕跡⑦ソープ街としても寂れてしまった通り

 ホーム東京の通り>京町通り

 京町通りの北側からの入り口にある大きく、そして何か郷愁を誘うマンション。メゾン東洋というマンションで、1967年築だそうです。タイル貼りの外壁のレトロ感と、重厚感に感銘を受けました。
 1967年というと、高度経済成長期であり、その後は、バブル景気もありました。そんな上昇気流な経済の中で、吉原もかなり賑わったことと思われます。そんな吉原の賑わいを見守りつつ、そして、経済の停滞とともに、吉原の賑わいも沈滞していった繁華街・吉原も見てきた建物だなと思うと、この建物のレトロ感が、郷愁を誘うのがなんとなく理解できました。




 メゾン東洋の脇に、京町通りの入り口があります。やはり、少し、上りになっているのが分かりますでしょうか。お歯黒どぶとの高低差ということです。
 この京町通りは、ソープランド店もあまりなく、また、レトロな建物も残っていなく、少々面白みにかける通りではあります。


 この寂しい京町通りで、面白いなと思った建物は、上の舞踊稽古所くらいですか。流石に、吉原という色街にあって、舞踊稽古所があるのは当たり前というか、でも、もう今、ここで誰が舞踊を稽古するのだろうと思わせる、これも過去の遺物となってしまっているのでしょうか。
 往時を偲ばせる建物が一軒あるのみの寂しい、この京町通りですが、過去には、仲之町通りと交差する場所に、明治時代にできた角海老楼という大きな妓楼がありました。建物も、当時としては珍しい時計台付きの立派な建物だったようです。超高級店で、歴代の総理大臣なども訪れたそうです。
 この角海老楼は、海老屋という妓楼を買い取り、角海老楼としたそうです。国会図書館の資料に、「角海老屋」の娼妓の美人画が残されているのですが、これは、角海老楼の前身の海老屋のことなのでしょうか。


 また、京町一丁目にあった品川楼や、岡本楼などの妓楼の娼妓の美人画も残されています。今は、裏寂しい京町通りですが、往時は、やはり、妓楼が立ち並び、花魁が練り歩く賑やかな町だったと思われます。


りの地図、アクセス

東京都台東区千束4丁目
・東京メトロ日比谷線「三ノ輪駅」から、徒歩12分
・東京メトロ日比谷線「入谷駅」から、徒歩13分


原遊廓の痕跡シリーズ

五十間通り土手通りから、吉原大門に至る通り
仲之町通り吉原遊廓の中心街の過去と現在
江戸町通りカフェー建築の残るソープ街
(旧)伏見通り路地裏の戦後カフェー街の亡骸
揚屋町通り路地裏に赤線跡の残るソープ街
⑦京町通り
花園通り南側のお歯黒どぶ(羅生門河岸)の暗渠


町通り 情報交換


京町通りについて、足りない情報や、新しい情報などありましたら、コメントをお願いします。情報交換の場にしてもらえればと思います。私も知らないことが多いので、ぜひお願いします。

0 件のコメント:

コメントを投稿

こちらからコメント、情報をお願いします。