2019年10月20日日曜日

青物横丁商店街|旧東海道④歴史ある大きな寺院が残る旧街道

ホーム東京の通り>青物横丁商店街
ホーム東京の商店街>青物横丁商店街

 この青物横丁あたりまでが、旧東海道の品川宿であったようです。青物横丁商店街も、品川宿の他の商店街と同様、宿場町的なものはほとんど残っていませんが、レトロな建築が残っていたり、商店街沿いには、寺社仏閣が多くありますので、散策にはもってこいな商店街です。


 今では、全く面影はありませんが、昭和初期までは、八百屋が軒を連ねる商店街でした。この近辺の大井、大森、蒲田など半農半漁の人々が多く、その人々が野菜を持ち寄り、江戸時代から市場として発展していたのです。今となっては、青物という名前からしか、その歴史はわかりません。


レトロな建築
 他の旧街道沿いの商店街と同じように、ここ青物横丁商店街も、宿場町の名残のような建築は残っていません。ですが、近代以降のレトロな建築が残っています。



 安政8年(1779)創業の松岡畳店さん。この店舗は、大正6年に建てられたそうです。浜風に耐えるよう中二階になっています。江戸時代は、旧東海道の東側は海だったようです。


 畳松岡さんの隣の建物、正面からはわかりませんが、側面を見ると、こちらもだいぶ歴史ありそうな建物です。


 えいちゃんというどストレート店名から、いろいろなことを想像しますが。この建物、大正時代創業の鮮魚屋さんの建物のようです。味がありますね。和風な商店建築の表だけ看板建築のようになっています。今は、大衆居酒屋です。




 京急・青物横丁駅から近いこの辺りは、飲食店が少し密集しています。
 この辺りに、弘法大師・空海が大同年間(806ー810)開山したとされる品川寺があります。東海道品川宿の歴史の重さに畏れ入るしかありません。


 その品川寺の向かいのそっけないマンションにこのような看板があります。


 品川寺の向かいには、釜屋という宿があったようです。品川の宿場の遺構の御多分に洩れず、跡形もないですが。ここも、もう想像するしかありません。この釜屋の東側も、海だったようで、景色も良かったようです。そして、幕末には、新撰組がよく利用していたようです。何も残っていません。想像するしかありません。


 南品川整骨院さん。何がいいって、建物のレトロ加減が非常に良くありませんか?昭和に入ってからの建物でしょうか?


 鎌倉時代創建の海雲寺。海雲寺周辺の旧東海道沿いには、レトロな商店だったであろう建築が、多くあります。しかしながら、閉まっているようなお店が多く、以前は、門前町として賑わったのかもしれませんが、その名残かもしれません。
 そんなことは置いておいて、見応えのあるレトロ建築群です。リノベーション系でも何でも入って、後生に残して欲しいものです。と言いつつ、下の写真の八百寿さんは、飲食店だったようですが、閉店してしまったようです。今となっては、門前町といっても、お寺に人が集まるとは限りませんから、やはり、交通の便を考えると、良い場所ではないのですかね。



 それにしても、下の銅板建築など、海雲寺門前は、たまらない物件が集中しています。



 民家だと思われますが、このレトロ感、佇まい、威光を放っています。地元有力者か何かのお住まいでしょうか。


 海晏寺付近の路地に入ると、海晏寺の石標があります。その先に行くと、この下町感。たまりませんね。この路地に、幸稲荷神社があります。



物横丁商店街の地図、アクセス

東京都品川区南品川3丁目



物横丁の寺社仏閣

 平安時代から、鎌倉時代にかけて開かれた歴史ある寺社仏閣が青物横丁商店街沿いにあります。江戸時代からの本堂も残っていたりしますので、歴史散策、お寺、神社散策が楽しめます。


鳳凰山 天妙国寺
鎌倉時代創建の古刹。江戸中期の本堂も残っています。16寺30分に門が閉まりますので、ご注意下さい。


南品川諏訪神社
江戸時代に彫られた狛犬、石灯籠が美しい神社です。こちらも鎌倉時代創建。


海照山 品川寺
なんと!平安時代に開創されたと伝えられるとても歴史あるお寺。門前に大きなお地蔵さんんがあります。境内にはいると、和風とは程遠いオリエンタルな本堂があります。


龍吟山 海雲寺
台所の神様の千躰荒神さまや、トイレの神様の烏枢沙摩明王さまなどを祀る青物横丁の生活に密着したお寺。
幸稲荷神社

旧東海道から、海晏寺への参道にある小さなお稲荷さん。


東海道その他の記事

旧東海道①北品川本通り商店会
旧東海道品川宿の歩行新宿にあたる商店街。過去は、遊廓などあり、江戸、東京の中でもかなりの繁華街でありましたが、今では、下町の昭和レトロ商店街的な趣。
旧東海道②北品川商店街
旧東海道品川宿の北品川新宿にあたる商店街。旧東海道、歴史的商店建築が残っていたり、全国を往来した幕末の志士も集った場所であり、もっと注目されていいのではと思いますが、地元密着な商店街なのであります。
旧東海道③品川宿場通り南会
旧東海道の品川南本宿。高度経済成長までは、下町の町工場が周囲に多数あり、その労働者に向けた商店街として栄えたようですが、今は、そのような労働者もいなくなり、さびれた商店街。
旧東海道④青物横丁商店街
旧東海道沿いの商店街。昭和初期まで、八百屋が多く軒を連ねていたので青物横丁なのですが、今は面影はないです。細い旧東海道に過去の街道を感じ、また、旧街道ならではの老舗の古い建築を堪能しながら散策できます。
旧東海道⑤鮫洲商店街
旧東海道ですが、江戸時代では、品川宿を外れた郊外。そして今もさびれた商店街。ここをもう商店街と言っていいのか分かりませんが、商店建築が多数並ぶ様は、昭和の時代はすごく賑わったのだろうなと郷愁を感じます。
旧東海道⑥名もなき旧東海道
旧東海道は、北品川からずっと商店街でありますが、鮫洲商店街を越えると、ついには商店街でなくなります。しかし、幕末の志士が利用した江戸創業のそば屋さんがあるなど、刻まれた歴史は大きいです。涙橋を渡り、鈴ヶ森刑場跡まで歩きます。
銅板建築 北馬場参道通り商店街
旧東海道と品川神社をつなぐ参道。こちらも、昭和レトロな商店が多数並ぶ商店街。


立会川龍馬通り繁栄会
旧東海道から立会川駅に向かう商店街。坂本龍馬が若かりし頃、この辺りの土佐藩邸に住んでいたことから、龍馬推しの地域であります。

立会川駅前商店会
旧東海道沿いの立会川駅前の細い路地商店街。酒場が多いです。駅前の商店街ですが、下町の路地裏横丁的雰囲気の商店街。


物横丁店街 情報交換

青物横丁商店街について、足りない情報や、新しい情報などありましたら、コメントをお願いします。情報交換の場にしてもらえればと思います。私も知らないことが多いので、ぜひお願いします。

0 件のコメント:

コメントを投稿

こちらからコメント、情報をお願いします。